■概要 (日本ソフトウェア科学会第27回大会に併設)

日時

2010年9月11日(土) 10:30～16:30 (10:00受付開始)

場所

津田塾大学 小平キャンパス 5号館(AVセンター) 1階5201教室
 

■内容

各90分間のダイジェスト版チュートリアルを３件行ないます。

サービス科学とは何か

時間

10:30～12:00

講師

橋田浩一氏 (産業技術総合研究所)

要旨

サービス科学はサービスにおいて科学的アプローチが足りないという認識に端を発している。しかし実際には、モノづくりや接客の現場ではすでに科学(仮説検証サイクル)がかなり実践されている。問題は、それが却って過剰品質、コスト高やガラパゴス化を引き起こし、最近の日本の停滞を招いているのではないかということだろう。いま必要とされているのは、サービスの受容者や提供者などのステークホルダが情報や価値を共有して競争・協調することにより、大きなサイクルを回して市場や社会全体で知識を創造し価値を高めることだと考えられる。本チュートリアルでは、サービス科学における理論的知見やいくつかの事例をこのような観点から紹介し、真に要請される研究プログラムはどのようなものか、そしてその研究プログラムとサービス科学とがどのような関係にあるのかを解説する。

 

音声の自動認識・理解研究の動向 ～インターネットを活用した新たな音声認識技術～

時間

13:00～14:30

講師

緒方淳氏 (産業技術総合研究所)

要旨

近年、研究の進展とコンピュータの大幅な性能向上に伴い、自動音声認識・理解技術は格段の進歩を遂げ、その結果パソコン上のソフトウェアやカーナビなどで実用化もなされている。また、最近ではスマートフォンの普及に伴い、音声によるGoogle検索など有用な音声入力アプリケーションが公開されはじめ、注目を集めている。本チュートリアルでは、音声認識技術の基礎と仕組みについてわかりやすく説明するとともに、最近着目されているインターネットを活用した新しい音声認識技術・研究を中心に、この分野の研究動向について紹介する。

 

デジタルゲームAI研究の課題と展望  

 

時間

15:00～16:30

講師

三宅陽一郎氏 (株式会社フロム・ソフトウェア)

要旨

デジタルゲームAIは、仮想的なデジタルゲーム空間の中で行動するAIを扱う分野である。その研究対象は、プレイヤーの代替としてのAIにとどまらず、デジタルゲームそれ自身の構成要素であるキャラクターAIから、 ゲーム全体をコントロールするAI（メタAI）に及ぶ。 また、製作過程としても、ゲーム全体の形成と相互作用を行いながら同時かつ相補的に形成されて行く点に顕著な特徴を持ち、 その３０年に渡る発展の歴史の中で、人工知能研究全体の中でも、 次第に独立した分野として形成されて来た。 キャラクターAIは、刻々と変化する環境の中で情報を取得し、リアルタイムかつ連続的に意思決定を行い複雑な身体を制御する頭脳である。メタAIは、ゲーム全体の進行・仕組み部分に組み込まれ、ゲームの難易度を自動的に調整し、動的にコンテンツを自動生成する技術であり、近年、より積極的に継続的にユーザーの心理やプレイスタイルを解析しゲーム内容を変化させる技術として新しく注目を集めている。 本チュートリアルでは、この分野の歴史的発展の経緯をまとめながら、その全体像を示し、これからの研究課題と研究手法を提示する。

■参加要領

同じ時間帯に隣室(5202教室)で同じく日本ソフトウェア科学会大会併設チュートリアル 「Rによるソーシャルネットワーク分析入門」が開催されます。参加費も参加申込先も共通です (問合せ先は異なります)。

参加費

	会員	非会員
学生	2,000円	4,000円
一般	6,000円	12,000円

入会手続き中の方と当日入会される方は会員価格で受講できます。

参加費は当日会場受付でお支払い下さい。領収書をお渡しします。

募集定員

40名

お申込み方法

以下のフォームに必要事項を記入し、Subjectを "JSSST大会併設ダイジェスト版チュートリアル" として、office＠jssst.or.jp (＠を半角に置き換えて下さい) にお送り下さい。

ふりがな	:
氏名	:
所属	:
電子メール	:
区分	:	学生会員・学生非会員・一般会員・一般非会員 (該当する部分を残し、他の部分を消して下さい)
会員番号	：	(入会手続き中または当日入会申し込みの場合はその旨をお書き下さい)

当日参加も可能ですが、できれば事前のお申込をお願いします。

 

■お問合せ先

jssst-tutorial＠m.aist.go.jp (＠を半角に置き換えて下さい)